日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【HADは過去形じゃないよ!】Dr中西の離床面白エビデンス

人気コーナー「Dr中西の離床面白エビデンス」の最新情報をお届けします!
このコーナーでは、当会の医師部会の中西医師が“これは面白い”という、離床にまつわるエビデンスを紹介。
中西節でわかりやすく、楽しく、ユーモアを交えて教えてくれます。

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みなさんこんにちは。筋萎縮ゼロプロジェクトの中西です。

今回は「HADは過去形じゃないよ!」という内容を紹介します。HADというとHAVE, HAD, HAVE HADで、過去分詞ではHAVEとHADがどっちもでてきてなんで!って、昔思ったこともありました。

このHADには別の意味もあったようです(笑)
Hospital Acquired Disabilityって皆さんご存知でしょうか。入院時のADLと退院時のADLを比較して低下していると、HAD(Hospital-Acquired Disability)といわれるようです。昔のPICSの研究では、もともとADLが低下している患者さんなんかもPICSに含まれていたりして、やはりそれは除外しないといけないとなって、患者さんのADL低下である、このHADが現在を集めております。

日本のIida先生は多施設研究のデータベースを解析して、退院3カ月後のPICSにおけるICU退室後の機能障害において、このHADが予測因子になるか研究しました。HADはBarthel Indexが5点以上低下することと定義されました。

357人の患者さんを含むデータベースで、退院3カ月後の機能障害と関係していたのは、高齢(65歳以上)、ICU退室時の精神状態とHADでした。つまりHADの状態にあると、退院後も長期的に機能障害が続くということですね。やはりこのHADは評価していった方がよさそうです。

制限としては、入院前のHADはICUに入室するような、重症な患者さんの場合は推測になりますが、それでもやはり変化量をみることは重要だと思います。

ということで、HADはこれから評価してくべきもので、実は未来形だったんですね。なんちゃって…(笑)

Hospital-Acquired Disability as a Predictor of Functional Decline in ICU Survivors: A Multicenter Prospective Cohort Study in Japan
https://www.mdpi.com/2077-0383/14/22/8168