日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【どんな効果が期待できる?】急性期患者さんの離床に関するエビデンス

超急性期では、病棟専属のリハビリスタッフがいることがありますが、急性期一般病棟に専属のリハビリスタッフがいると、どんな効果が期待できるのでしょうか。そんな急性期一般病棟の専属リハビリスタッフに関する興味深い報告が届きました。

この研究では、内科系の急性期一般病棟に、専属のリハビリスタッフを配置する前後で、患者さんのADLや、離床開始時期、入院期間などを調査しています。その結果、専属のリハビリスタッフを配置することで、離床開始時期、入院期間に差はなかったものの、患者さんのADLが有意に改善したということです。これまで病棟専属のリハビリスタッフ配置の効果は、離床開始時期や入院期間の短縮効果を示すものが多くありましたが、この研究では、離床開始時期に差はないにも関わらず、ADL改善効果を認めている点で、とてもユニークな結果と言えます。

その理由として、病棟専属のリハビリスタッフは配置することで、より詳細に患者さんの評価を行うことが影響している可能性があります。入院時より機能の高い患者さんには、自己運動と適切な身体活動に関する指導中心の介入を、機能が低い患者さんには、集中的な離床やリハビリを行うことができたため、よりADLの改善効果が認められたと考えられます。

下記の原典では、専属のリハビリスタッフの具体的な介入内容を見ることができ参考になります。是非、ご覧ください。

Kosho Ohta et al. Effect of Ward-dedicated Physical Therapy Staffing on Outcomes among General Medical Patients in an Acute Hospital Phys Ther Res.2022;25(2):75-83.
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9437933/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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