日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【問題は栄養状態だけではない】炎症とADLに関する最新エビデンス

炎症があると栄養状態が改善せず、回復が遅延することが知られています。そんな炎症とADLの関連について、興味深い報告が届きました。

この研究では、退院時にADL低下(Barthel index 70点未満)と、入院2週間時点の血液データとの関連について調査しています。その結果、入院2週間時点のC反応性タンパク(CRP)が 2.0 mg/dL以上の患者さんは、将来のADLが低いということがわかったということです。離床や栄養療法を効果的に行い、回復につなげるために、炎症のコントロールが重要だと感じる研究です。

下記の原典では、CRP以外にアルブミンやリンパ球数のカットオフ値も見ることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Kensuke Nakamura et al. Clinical Criteria for Persistent Inflammation, Immunosuppression, and Catabolism Syndrome. J Clin Med. 2022 Sep 29;11(19):5790.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9571101/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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