
深部静脈血栓症(DVT)の予防は、弾性ストッキングや足関節の底背屈運動など、下腿に対するアプローチが中心ですが、大腿静脈の血流速度は十分上がらないといわれています。大腿静脈の血栓予防について、興味深い報告が届きました。
この研究では、神経筋電気刺激の電極の付いたパンツを履いて、大腿四頭筋を収縮させたときの血流変化を調査しています。その結果、神経筋電気刺激による大腿四頭筋の収縮により、大腿静脈の血流速度が有意に上昇し、DVT予防に有用である可能性があるということです。大腿静脈のDVTは肺塞栓症のリスクが高いといわれるので、電気刺激で血流を促すことは、リスク管理に有用だと感じる研究です。
下記原典では、実際の電極付きパンツの写真と、電気刺激の周波数などを見ることができ、参考になります。是非、ご覧ください。
Johanna Flodin et al. Wearable Neuromuscular Electrical Stimulation on Quadriceps Muscle Can Increase Venous Flow. Ann Biomed Eng. 2023 Dec;51(12):2873-2882.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10632221/
この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。
3月15日(土) 10:30~12:30 ※2週間見逃し受講期間有り
画像から読み解く重症度と離床可否の判断~「DVT・動脈硬化」の重症度と離床可否の判断~
講師:星野 祐二 先生
https://www.rishou.org/seminar/theory/r266-2025#/
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画像から読み解く重症度と離床可否の判断~「心不全」の重症度と離床可否の判断~
講師:玄 哲樹 先生
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