日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【術後の機能が変わる!?】ACL再建術の術式による違い

前十字靭帯(ACL)再建術では、従来のハムストリング腱を使用されますが、ハムストリングスとは異なる腱を使用した場合を調査した、興味深い研究報告が届きました。

この研究は、ACLの完全断裂により再建手術を受けた患者さんを対象に、長腓骨筋腱とハムストリング腱の違いが、術後の機能回復や痛みにどのように影響するかを調査しています。その結果、術後の痛みや関節の安定性には、大きな違いは見られなかったものの、長腓骨筋腱では、感覚の異常や筋萎縮のリスクが低かったということです。ACL再建術では、使用腱によって術後の機能が変わる可能性があることを念頭に置き、痛みのアセスメントや運動療法の進め方に気をつけるべきと感じる研究です。

下記の原典では、長腓骨筋腱移植片とハムストリング腱移植片の手術手技の違いなどを見ることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Samir Dwidmuthe et al.Functional Outcome of Single-Bundle Arthroscopic Anterior Cruciate Ligament Reconstruction using Peroneus Longus Graft and Hamstring Graft. 2024 May; 16(5): e60239.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC11169999/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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