全人工膝関節置換術（TKA）術後の離床のリスクには、再置換と深部静脈血栓症（DVT）がありますが、どのような要因が再置換やDVT発生に関わるのかは、意外に知られていません。そんな、TKA後の再置換について、興味深い報告が届きました。
この研究では、TKA患者さん8917例を分析し、再置換と症候性DVTの発生に関わる要因を調査しています。その結果、再置換と症候性DVTの発生は外反変形か内反変形が関わっていて、内反変形より外反変形では、症候性DVTは約3倍、再置換は約2.5倍多いことがわかったということです。同じ手術でも、外反変形の患者さんは、よりリスク管理に注意すべきだと感じる研究です。
下記原典では、外反変形だとなぜ再置換とDVTが多いのか、詳しく考察されていて参考になります。是非、ご覧ください。
Kuishuai Xu et al. Effect of Knee Valgus Deformity on Symptomatic Venous Thromboembolism and Prosthesis Revision Risk after Total Knee Arthroplasty. Orthop Surg. 2024 Mar;16(3):654-661.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10925503/
この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。
4月17日(水) 19:00～21:00 ※2週間見逃し受講期間有り
離床・リハビリテーションにおける 臨床リスク管理 整形外科患者の離床とリスク管理
【講師】瀧田 勇二 先生
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