人工股関節置換術（THA）後の患者さんの筋力不足や機能障害に対する、新たなアプローチについて、興味深い研究結果が報告されました。
この研究では、人工股関節置換術（THA）を受けてから約4か月の患者さんを対象に、従来のリハビリに、筋電図バイオフィードバック（EMG-BF）を加えた影響を調べています。筋電図でフィードバックして運動をすると、何となく効果がありそうでよね？結果はどうだったのでしょうか。
結果は、THA後の患者さんに対する筋電図バイオフィードバックを用いたリハビリは、機能回復や生活の質には有益な影響を与えないという研究結果だったということです。この研究だけで、筋電図バイオフィードバックがTHA術後に無効とは言えませんが、実施方法や期間、適応をしっかりと見極めて用いることが重要だと感じる研究です。
下記の原典では、THA後の患者さんに筋電図バイオフィードバックを使用し、期待された効果が得られなかった理由やその背景などを見ることができ、参考になります。是非、ご覧ください。
Tomislav Kokic et al.Effects of Electromyographic Biofeedback-Assisted Exercise on Functional Recovery and Quality of Life in Patients after Total Hip Arthroplasty: A Randomized Controlled Trial.J Pers Med. 2023 Dec; 13(12): 1716.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10744500/
この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。
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