日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【離床の量を見える化】人工呼吸器患者さんの離床に関する最新エビデンス

当会代表の曷川先生も共同研究者として参加した、人工呼吸器患者さんの離床量と測定できるMQS日本語版が発表されました。MQS(Mobilization Quantification Score)は、行った離床の量を測定できるツールです。動きのレベルと時間を積算して求めることで、介入量を数値化し、可視化することが可能です。

渡辺先生らが、このMQS日本語版の信頼性について、調査しています。この研究では、48時間以上人工呼吸器を装着した患者さんを対象に、MQSと退院時のADLの関連について調査しています。その結果、MQS日本語版の信頼性と有効性が認められ、MQSの増加と退院時のADL自立度は関連性があり、MQSがADL自立度を予測する有用な指標である可能性が示唆されたということです。

離床のレベルを数値化するスケールは今までにもありましたが、離床の“量”を記録することで、十分な介入ができているのか、見える化することは有効だと感じる研究です。

日本語版MQSはこちらからご覧になれます▼
https://www.rishou.org/activity-new/mqs_jp#/

日本語版の信頼性に関する論文はこちら▼
Shinichi Watanabe et al. Reliability and Effectiveness of the Japanese Version of the Mobilization Quantification Score.Cureus. 2023 Aug; 15(8): e43440.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10499052/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

4月3日(水) 19:00~21:00 ※2週間見逃し受講期間有り
離床・リハビリテーションにおける 臨床リスク管理 呼吸器・肺炎患者の離床とリスク管理
【講師】森川 明 先生
https://www.rishou.org/seminar/theory/r226-2024#/