日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【どのくらい離床ができている?】一人一人のアセスメント力が鍵

急性期の患者さんの離床を積極的に促すには、適切な状態把握が重要ですが、実際に各スタッフがどのくらいアセスメントできているのか、気になりますよね。急性期の離床とアセスメントについて、イギリスから興味深い報告が届きました。

イギリスの急性期病棟で端座位以上の離床をトライした960名について、どのくらい端座位以上の離床が達成できたのかを調査しました。その結果、端座位以上の離床ができたのは393名でわずか40%に満たなかったということです。さらに、離床ができなかった患者さんのうち、45%は離床による状態悪化のリスクが低いにも関わらず、離床がされていなかったようです。離床ができないと判断した要因としては、倦怠感、痛み、せん妄、人工呼吸器がついている、などが挙がっていました。しっかりとリスクレベルを判断して、一人一人のスタッフが確実に最高レベルの離床を目指せるよう、努力しなければならないと感じる研究です。

下記原典では、詳しい離床のリスク因子分析や離床の達成状況をみることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Claire Black et al. Feasibility of mobilisation in ICU: a multi-centre point prevalence study of mobility practices in the UK. Crit Care. 2023 Jun 1;27(1):217.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10233540/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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