日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【2つの改善がポイント】心不全に関する最新エビデンス

心不全患者さんは、腸管浮腫の影響で食欲が低下し、低栄養が生じやすく、活動も低下すると、サルコペニアも併存するリスクがあります。そんな心不全患者さんの低栄養・サルコペニアと予後について、興味深い報告がアメリカから届きました。

この研究では、心不全患者さん385例について、退院時の低アルブミン血症と筋肉量減少(サルコペニア)の有無が、1年・3年後の死亡率に影響するか調査しています。その結果、退院時に低アルブミン血症とサルコペニア両方の併存があると、併存がない場合と比べて、死亡率が20%以上上昇することがわかったということです。退院後の予後を意識して、急性期の離床や栄養の対策を行う必要性を感じる研究です。

下記原典では、低栄養とサルコペニアの詳しいデータをみることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Saeid Mirzai et al. Combined Prognostic Impact of Low Muscle Mass and Hypoalbuminemia in Patients Hospitalized for Heart Failure. J Am Heart Assoc. 2024 Jan 23:e030991.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38258654/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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