急性期の患者さんに起こる神経筋障害（ICU-AW）は、人工呼吸器管理や鎮静薬、ステロイドがリスクとされていますが、離床や栄養はどのように関連するのかは十分わかっていません。ICU-AWと離床・栄養の関連を調査した、興味深い報告が届きました。
この研究では、人工呼吸器装着患者さんに対する、早期離床と早期経腸栄養でのエネルギーとタンパク摂取が、ICU-AW発生に影響するか分析しています。その結果、早期離床はICU-AW発生率低下に関連し、一方で、過剰エネルギーとタンパク摂取の不足は、ICU-AW発生率上昇に関連していたということです。ICU-AW予防の観点からも、急性期の離床と栄養のタイミングや量は、しっかり検討していくことが重要だと感じる研究です。
下記の原典では、離床と栄養投与のプロトコルの詳細を見ることができ、参考になります。是非、ご覧ください。
Ignacio Zaragoza-García.et al. Enteral nutrition management in critically ill adult patients and its relationship with intensive care unit-acquired muscle weakness. PLoS One
. 2023 Jun 7;18(6):e0286598.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10246809/
この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。
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