日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【新しいアプローチ】嚥下アプローチに関する最新エビデンス

脳卒中後に起こることの多い嚥下障害ですが、具体的にどのようなアプローチ方法が効果的なのでしょうか。そんな嚥下障害の具体的なアプローチ法について、興味深い報告が届きました。

この研究では、259名の嚥下障害患者さんを対象に、特定の姿勢で筋力を鍛えるシェイカー運動などを行う口腔咽頭筋力トレーニングが、嚥下の安全性や嚥下機能の改善について調査しています。その結果、口腔咽頭筋力トレーニングは従来の嚥下訓練と比べて、嚥下機能を向上させ、誤嚥のリスクを軽減することが分かったということです。嚥下訓練はアイスマッサージや頚部筋のトレーニングなどがありますが、口腔咽頭筋力トレーニングもアプローチとして有用だと感じる研究です。

下記の原典では、口腔咽頭筋力トレーニングの具体的な運動方法や運動強度などを、見ることができ参考になります。是非、ご覧ください。

Minxing Gao et al.Efficacy and safety of oropharyngeal muscle strength training on poststroke oropharyngeal dysphagia: a systematic review and meta-analysis.BMJ Open. 2023 Sep 27;13(9):e072638.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37758672/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。