日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【ハイブリッドアプローチの効果】離床と栄養療法に関する最新エビデンス

重症患者さんに起こる神経筋障害の一つであるICU-AWは、予後の悪化につながると言われていますが、どのような対策があるのでしょうか?そんなICU-AWの予防について、興味深い報告が届きました。

この研究では、重症患者さんに対して、入院24時間以内の離床と、48時間以内に栄養療法を開始することが、神経筋障害の予防に効果があるか調査しています。その結果、離床だけでもICU-AWの発生を減らしますが、離床と栄養療法を併せて行うことで、ICU-AWの発生を減少に加えて、筋力を改善させることが分かったというのです。離床と早期栄養療法は、組み合わせることで効果が増すことが期待できると感じる研究です。

下記の原典では、具体的な離床と栄養療法の進め方を見ることができ、とても参考になります。是非、ご覧ください。

Wendie Zhou et al.Effect of early mobilization combined with early nutrition on acquired weakness in critically ill patients (EMAS): A dual-center, randomized controlled trial.PLoS One. 2022; 17(5): e0268599.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9135241/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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