日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【回復の仕方が違う】上腕骨近位部骨折に関する最新エビデンス

高齢者に多い上腕骨近位部骨折は、人工関節や整復固定術が選択されますが、術式によって回復の違いがあるのでしょうか。そんな上腕骨近位部骨折の術式による回復の違いを調査した、興味深い報告が届きました。

この研究では、上腕骨近位部骨折を受傷した高齢者について、リバース型全肩関節置換術と観血的整復固定術での、術後の可動域や機能回復の違いを調査しています。その結果、リバース型全肩関節置換術は、術後3ヶ月までは回復が悪いものの、術後2年では良好な回復がみられたということです。リバース型全肩関節置換術後の看護ケアやリハビリでは、年単位で回復する傾向があることを念頭に、退院後リハビリ継続の指導をしっかりと行うことが重要だと感じる研究です。

下記原典では、術後の可動域・肩関節機能の詳しい経過をみることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Chi Him Tong et al. Rehabilitation progress following reverse total shoulder replacement and internal fixation for geriatric three and four-part proximal humerus fractures – a propensity score matched comparison. BMC Musculoskelet Disord
. 2023 Jul 11;24(1):566.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10334635/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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