日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【腎不全でなぜ浮腫む?】フィジカルアセスメントクイズ

人気コーナー「Dr中西の離床面白エビデンス」の最新情報をお届けします!
このコーナーでは、当会の医師部会の中西医師が“これは面白い”という、離床にまつわるエビデンスを紹介。
中西節でわかりやすく、楽しく、ユーモアを交えて教えてくれます。

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みなさんこんにちは。筋萎縮ゼロプロジェクトの中西です。

今回は「PICS予防のための12箇条」を紹介します。皆さんPICS予防のための取り組みはどのようにされてますでしょうか?

今回は、2023年8月にCritcal Careという雑誌に、欧州のグループからPICS予防のためのレビュー論文が出版されたので、その中で推奨されている12個のエビデンスについて紹介します。ザ・PICS予防のための12箇条です!

  1. 早期離床を必ずすべし
  2. 吸気筋のトレーニングも併用すべし
  3. 気管切開されている患者では経口摂取の前に嚥下機能評価すべし
  4. 認知機能改善のためにe-learningなどを使用した訓練なども併用すべし
  5. 多角的なせん妄予防介入を必ず行うべし
  6. ストレス軽減、コミュニケーション改善、家族のケアもすべし
  7. せん妄予防のために予防的にハロペリドールなどを用いるべからず
  8. 不安やうつの強い患者では精神的介入すべし
  9. PTSDは介入して治療すべし
  10. 退院後12ヵ月以内に精神機能安定を目指した介入すべし
  11. ICU日記をPICSの精神機能障害を予防するために必ずすべし
  12. ICU日記を退院後も医療スタッフを必ず読むべし

エルゴメーターや神経筋電気刺激療法についても、推奨にまでは至らなかったようですが、可能であれば考慮すべきとされてます。ICU日記の推奨がめっちゃ高いです(汗)こんなに重要だったんですね。吸気筋のトレーニングも推奨高いですね。

PICS予防の12箇条のレビュー論文けっこう勉強になりますので、是非、勉強会などで読んでみてはいかがでしょうか!医療はどんどんかわってきますね。当たり前のようにPICSのフォローアップのことが書かれてました。日々最新の文献を読んで、一緒に勉強していきましょう。

Guideline on multimodal rehabilitation for patients with post-intensive care syndrome
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10392009/