日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【離床中のリアルな声】急性期患者さんの離床最新エビデンス

急性期の患者さんは、自分の身体や意識の状態が十分わからないまま、離床を促されることがあり、それはどのような状況なのか、我々、医療従事者には理解できない世界です。

そんな急性期患者さんが、離床中に感じていることを調査した、興味深い報告がデンマークから届きました。この研究は、入院して急性期から離床をしている患者さんに、直接ヒアリングを行い、患者さんが感じていることを記録して、質的に分析しています。その結果、患者さんが離床中に感じていることは「身体の衰えの自覚」「離床して身体を回復したい気持ちと離床の苦しさのジレンマ」「少しずつ回復していることの実感」の3つ分類されることがわかったというのです。離床を促し、患者さんの回復を支援することは重要ですが、そのときの患者さんの様々に葛藤する気持ちを理解しようとする姿勢も大切だと感じる研究です。

下記原典では、リアルな離床中の患者さんのコメントや筆記による記録をみることができ、とても参考になります。是非、ご覧ください。

Lene Lehmkuhl et al. Getting the body back on track – Understanding the phenomenon of mobilisation when conscious and mechanically ventilated patients are mobilised in the intensive care unit . Intensive Crit Care Nurs. 2023 May 10;78:103450.

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0964339723000678?via%3Dihub

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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