日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【腎機能で再発予測】心房細動に関する最新エビデンス

心房細動における標準的な治療法となっているカテーテルアブレーションですが、アブレーション後の心房細動(AF)の再発率は30~50%となっており、再発率の高さが問題視されています。その再発をリスク管理できる可能性がある、腎機能とAFの予後についての興味深い報告が届きました。

この研究では、AFの患者325人を対象に、アブレーション前の患者さんの状態とAF再発率との関連する要因を調査しています。結果は、年齢・クレアチニン・駆出率がAFの再発に有意に関連することが分かり、年齢が高く、心機能・腎機能が悪いと再発しやすい傾向があったということです。アブレーションでAFが根治されても安心せず、治療前の心機能や年齢・腎機能をチェックし、AFの再発を疑う場合はすぐに報告することが重要だと感じる研究です。

下記原典では、心機能だけではなく、年齢と腎機能がAFの再発につながる理由について詳細に考察されていて、参考になります。是非、ご覧ください。

【文献情報】
Yan Luo et al.Age, creatinine, and ejection fraction (ACEF) score as predictive values for late non-valvular atrial fibrillation recurrence after radiofrequency ablation.Clin Exp Hypertens
. 2023 Dec 31;45(1):2207784. doi: 10.1080/10641963.2023.2207784 
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37161316/

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