日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【不整脈が治っても安心できない】心房細動に関する最新エビデンス

心房細動(AF)は、離床時の血圧低下や心内血栓による塞栓症など、マークすべき不整脈の1つです。AFに対して、カテーテルアブレーションや電気的除細動で根治的治療がされますが、再発するケースもあり注意が必要です。今回は、AFの治療後の再発の関連因子を調査した、興味深い報告を紹介します。

この研究では、AFの治療後の再発について調査した、31の先行研究をまとめて、再発に関連する因子を調べています。その結果、AFの再発に関連するのは、AFと診断されてからカテーテルアブレーションを受けるまでに1年以上期間がかかった、という1つのみが、関連が強いとわかったということです。他にも関連しそうな、高血圧や肥満、睡眠時無呼吸症候群などは、明らかな関連は認められなかったということで、さらに研究が必要ということです。AFが治ったら安心して離床!といきたいところですが、治療を受けるまでの期間が長い患者さんは、特に再発を警戒して、再発を認めたら直ぐに報告できることが重要だと感じる研究です。

下記原典では、AFの再発に関連すると言われる因子には、どのようなものがあるのか詳しくみることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Emmanouil Charitakis et al. Predictors of recurrence after catheter ablation and electrical cardioversion of atrial fibrillation. Europace. 2023 Feb 8;25(1):40-48.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10103559/

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