日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【ブルブルが嚥下機能が改善!?】Dr中西の離床面白エビデンス

人気コーナー「Dr中西の離床面白エビデンス」が、学会バージョンとして拡大版としてライブ講演でお届けされることが決定!

中西節でわかりやすく、楽しく、ユーモアを交えたプレゼンで、ここ半年の離床のエビデンスを一挙総ざらいしてくれます。聴いてみたい!という方は、是非、6月24日の学術大会にご参加ください。

日時:2023年6月24日(土)
対象:医師・看護師・PT・OT・ST(左記以外でも受講可)
会場:国立オリンピック記念青少年総合センター
+インターネット生ライブ中継 ハイブリッド形式 見逃し受講期間2週間あり
参加登録 現地対面:https://www.rishou.org/seminar/theory/r00-2023-onsite#/
Web:https://www.rishou.org/seminar/theory/r00-2023-web#/

皆様の申し込みを心よりお待ちしております。

では、いつも通りの面白エビデンスをお届けします。

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みなさんこんにちは。筋萎縮ゼロプロジェクトの中西です。

今回は振動療法と嚥下機能についてのエビデンスをお届けします。皆さん、振動療法ってご存じでしょうか。ダイエットなどで話題の、台の上に乗ってブルブル揺れるものをイメージして頂ければ分かりやすいかと思います。ブルブルの頻度(周波数)や対象面積は異なりますが、基本的にはブルブルという振動で筋萎縮の治療や血行改善、さらには骨にも良いという研究もあります。

このブルブル振動を局所的に嚥下筋に使うことは、果たして本当に嚥下機能が改善するのでしょうか???

イタリアのガルシオさん達は、事故などによる脳障害の患者さんを対象として嚥下機能がどのように改善するか、この振動療法を用いて無作為化比較試験を行いました。28人の患者さんが対象となり0日目、1ヶ月、2ヶ月に嚥下機能を評価しました。その結果、なんと振動療法を用いた患者さんの方が、有意に1ヶ月、2ヶ月目の嚥下機能が改善したようです。なんと、局所的な振動療法は嚥下筋の改善にも効果があるようです。もちろんなんでもかんでもブルブルさせたら良いわけではなく、ブルブルの周波数、使用時間、頻度などいろいろな条件のもとでの結果です。

離床や嚥下リハにブルブルを併用してみてはいかがでしょうか?リハビリは無限の可能性がありますね!

Focal vibration in dysphagia: A technological treatment for severe acquired brain injury rehabilitation
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37067067/