日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【縦の離床はどこに効く!?】人工呼吸器患者さんの離床に関するQ&A

人工呼吸器装着患者さんに対する早期離床の効果についての報告は多数ありますが、具体的にはどのような離床をすべきなのでしょうか。

そんな人工呼吸器装着患者さんに対する、起立台による立位練習について、興味深い報告が届きました。この研究は、人工呼吸器を8日間以上使用している患者さん81名を対象に、人工呼吸器の開始から72時間以内に起立台をつかった立位練習を行い、横隔膜の萎縮と機能障害の予防効果について調査しています。その結果、起立台による立位練習を実施したグループは、起立台を実施していないグループよりも、横隔膜の萎縮と、横隔膜の収縮率低下を予防できることが分かったというのです。人工呼吸器を使用している患者さんの起立台をつかった立位練習は、呼吸機能の低下を防ぐためにも有用だと感じる研究です。

下記原典では、立位練習の実施時間や角度の上げ方など、具体的な離床方法をみることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Xin-Yu Gan et al. Early passive orthostatic training prevents diaphragm atrophy and dysfunction in intensive care unit patients on mechanical ventilation: A retrospective case‒control study.Heart Lung. 2023 Jan 27;59:37-43.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36709529/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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4月2日(日) 10:00~16:10 ※2週間見逃し受講期間有り
やってはいけない!人工呼吸器ケア 症例を通して学ぶ呼吸ケアと早期離床の実際
【講師】曷川 元 先生
https://www.rishou.org/seminar/theory/j08-2023#/

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