呼吸と循環の関連は深いとよくいわれていますが、心不全と横隔膜機能について興味深い報告が届いたので、シェアします。
この研究では、心不全患者さんに起こる横隔膜機能障害について、先行研究をレビューして、その特徴と対策について調査しています。その結果、心不全は横隔膜の筋萎縮を促進し、最大吸気・呼気力が約25％低下し、血行障害による横隔膜機能障害がみられるということです。また、対策としては、吸気筋トレーニングやカテーテルによる横隔膜刺激は、横隔膜の萎縮と機能障害の予防に有用と報告されています。心不全患者さんは、心機能と合わせて、呼吸機能や横隔膜についても、注意深くアセスメントすべきと感じる研究です。
下記原典では、横隔膜萎縮や機能障害と心不全の関連について、詳しい機序をみることができ、とても参考になります。是非、ご覧ください。
Husam M Salah et al. Diaphragmatic Function in Cardiovascular Disease. J Am Coll Cardiol
. 2022 Oct 25;80(17):1647-1659.
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0735109722066785?via%3Dihub
この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。
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