日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【注射と運動どちらが有効?】肩の痛みに関する最新エビデンス

肩関節の痛みの原因となる肩峰下インピンジメント症候群に対して、治療として行われるステロイド注射と理学療法のどちらが有効なのでしょうか。

そんな、ステロイド注射と理学療法の効果を比較した興味深い報告が届きました。この研究では、肩峰下インピンジメント症候群に対する14の研究をレビューして、ステロイド注射と理学療法の効果を短期・中期的に比較しています。その結果、6~7週までの短期ではステロイド注射の方が肩関節の機能を有意に改善しますが、24週以降の中期では。ステロイド注射と理学療法で肩関節の機能と痛みには差はないということです。患者さんの年齢や活動度、治療期間によって、治療内容を検討することが必要だと感じる研究です。

下記原典では、肩関節機能と痛みの詳細なアセスメント情報をみることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Natalie Benjamin-Damons et al. Corticosteroid therapy versus physiotherapy on pain, mobility and function in shoulder impingement: A short note. S Afr J Physiother
. 2022 Dec 12;78(1):1794.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9772720/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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