日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【膝痛はこのデータに注意!】痛みと関連する意外なパラメータとは

変形性膝関節症の患者さんの離床では、膝の痛みが問題となることがありますが、意外な原因でその痛みが増強する可能性があるいう、興味深い報告が届きました。

この研究では、変形性膝関節症で、人工膝関節全置換術を行った患者さんの、膝の痛みと腎機能パラメータの関連を調査しています。その結果、血清クレアチニン 1.5mg/dL以上と、推定糸球体濾過率(eGFR) 60mL/min/1.73m未満が、重度の膝痛と関連するということです。離床時に強い膝痛を訴える患者さんは、関節だけではなく、腎機能もチェックすべきだと感じる研究です。

下記原典では、腎機能低下が膝痛を起こす機序について詳しく考察されていて、参考になります。是非、ご覧ください。

Chung-Ching Chio et al. Renal insufficiency plays a crucial association factor in severe knee osteoarthritis-induced pain in patients with total knee replacement. Medicine (Baltimore). 2020 Feb;99(6):e19125.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7015635/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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