日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【優しく触れる効果!】過敏性腸症候群に対するマッサージはどこに効くのか

下痢や便秘を繰り返す原因に、過敏性腸症候群(Irritable bowel syndrome :IBS)があります。そんなIBSに対する腹部マッサージについて、興味深い報告が届きました。

この研究では、IBSのラットに対して、1日1回、5分間の腹部マッサージを行い、その効果を調査しています。その結果、腹部マッサージを14日間継続することで、IBSの症状を起こす原因といわれるマスト細胞の数が有意に減少し、IBSの症状軽減に有用である可能性があるということです。臨床でも、下痢や便秘のある患者さんに対して、優しく腹部マッサージを行うことは、試してみる価値があると感じる研究です。

下記原典では、腹部マッサージによるマスト細胞の変化をみることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Huanan Li et al. Abdominal Massage Improves the Symptoms of Irritable Bowel Syndrome by Regulating Mast Cells via the Trypase-PAR2-PKC ε Pathway in Rats. Pain Res Manag. 2022 Sep 28;2022:8331439.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9534680/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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