日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【ミトコンドリアの障害を防ぐ!】活動維持に重要なアプローチとは

当会の教育講座では必ず登場するミトコンドリア。我々が活動を行う上で、ミトコンドリアが産生するエネルギーが不可欠ですが、そんなミトコンドリアと離床の関連を示す、興味深い報告が届きました。

この研究はタバコにさらされたラットを対象に、ミトコンドリアの機能と運動アプローチの影響を調査しています。その結果、タバコにさらされたラットはミトコンドリアの機能障害を起こしていることがわかり、その機能障害は、週5回、16週間の運動アプローチで改善がみられたということです。タバコ病である慢性呼吸不全の患者さんは、ミトコンドリアの機能障害を起こしている可能性があり、離床や継続的な活動を促すことが有用だと感じる研究です。

下記原典では、ミトコンドリアの機能を改善する詳しい運動プログラムをみることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Ana Caroline Rippi Moreno et al. Resistance training prevents damage to the mitochondrial function of the skeletal muscle of rats exposed to secondary cigarette smoke. Life Sci. 2022 Nov 15;309:121017.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36183779/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

[呼吸のアセスメントについて一通り学びたい方は]
11月6日(日) 10:00~16:10 ※2週間見逃し受講期間有り
呼吸の「わかりません」を マンガとアウ値で解決するセミナー
【講師】黒田 智也 先生
https://www.rishou.org/seminar/theory/r33-2022-2#/