日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【どんな効果がある?】透析中の運動効果

末期腎不全患者さんに対する透析治療は、長時間臥床状態で行うため、ADLや身体機能が低下することが問題です。対策として、透析中の運動が行われますが、どんな効果があり、安全なのかは十分明らかではありません。

そんな透析中の運動について、参考なる報告が届きました。この研究では、透析中の運動に関する約60の研究を分析し、運動の効果や安全性について調査しています。その結果、透析中の運動(有酸素運動・神経筋電気刺激・呼吸筋トレーニング)は、持久力・下肢筋力と呼吸機能を改善し、有害事象はほとんどなく安全ということです。透析導入によって低下するADLや身体機能に対して、透析中の運動を行うことは有効だと感じる研究です。

下記原典では、各運動の頻度や実施量について詳細なデータをみることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Daiana Cristine Bündchen et al. Intradialytic exercise in end-stage renal disease: An umbrella review of systematic reviews and/or meta-analytical studies. Clin Rehabil. 2021 Jun;35(6):812-828.
https://tinyurl.com/2hsjuxrl

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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