
脳卒中による運動麻痺で、異常な動作パターンで生活を続けると、関節の変形や痛みが生じることがあり、問題となります。
実際にどのくらいの方が痛みや変形に悩んでいるのでしょうか?
脳卒中後の膝の変形と痛みについて、ポーランドから興味深い報告が届きました。
Aderibigbeらは、約50名の脳卒中患者さんの膝関節を、超音波で評価し、変形や痛みについて詳しく調査をしています。
その結果、麻痺側の膝関節の痛みは33%で生じていて、両側に痛みをもつ人も5.8%いました。
痛みのある膝関節では、軟骨の減少や膝蓋上囊の炎症、関節液の貯留が認められたということです。
脳卒中の患者さんで、麻痺のある場合は、膝関節の炎症や痛みのアセスメントとアプローチが必要だと感じる研究です。
下記原典では、実際の超音波画像をみることができ、とても参考になります。 是非、ご覧ください。
文献リンク
Adeniyi S Aderibigbe et al. Sonographic soft tissue arthritic changes associated with post-stroke hemiplegic knee pain. Pol J Radiol. 2020 Jan 27;85:e45-e52.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7064013/