日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【40 L/minがポイント】ハイフローセラピー中の誤嚥リスク

ハイフローセラピーでは、高流量ガスの影響で嚥下が困難となるケースがありますが、どのくらいの流量が影響するのでしょうか。ハイフローセラピーと嚥下について、参考になる報告が日本から報告されました。

この研究では、健常者にハイフローセラピー使用中に30 mLの水を嚥下してもらい、安全に嚥下できるか調査しています。その結果、40 L/min 以上の流量では誤嚥リスクが高くなるということです。ハイフローセラピーは、口腔がフリーで食事できることが利点ですが、流量が高い患者さんでは、嚥下アセスメントを十分注意して行う必要があると感じます。

下記原典では、10~50 L/minの各流量での嚥下状況をみることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Shinichi Arizono et al. Effects of different high-flow nasal cannula flow rates on swallowing function. Clin Biomech (Bristol, Avon). 2021 Oct;89:105477.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34555543/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。