日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【血糖に要注意!】糖尿病患者さんの離床時に注意すべきこと

糖尿病患者さんの離床時には、低血糖症状に気をつけることがありますが、退院後の低血糖症状が、患者さんの生活にどのくらい影響しているのでしょうか?

そんな糖尿病患者さんと、低血糖症状について興味深い報告が届きました。この研究では、外来通院して糖尿病治療を受けている約440名について、過去1年間の転倒と転倒に関連する要因を調査しています。その結果、低血糖症状と血糖コントロールが転倒と有意に関連し、血糖は厳格(HbA1c <6.4)に下げると転倒リスクを高めるということです。糖尿病患者さんの退院指導の際には、低血糖症状や血糖コントロールに関する指導と、転倒への備えについて伝える重要性を感じる研究です。

下記原典では、上記以外の転倒と関連する様々な要因を見ることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Long Yee Cheng et al. The association of glycemic control and fall risk in diabetic elderly. BMC Prim Care. 2022 Aug 1;23(1):192.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9344708/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。