日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【無呼吸を救う!?】ハイフロー+離床の効果

睡眠時無呼吸症候群(SAS)に対して、持続的陽圧換気療法(CPAP)が有効ですが、装着の圧迫感や音の大きさなどから、使用率が低いことが問題となっています。

そんなSASに対する、CPAPに替わる治療の可能性として、ハイフローセラピーと離床の併用に関する、興味深い報告が届きました。この研究では、SAS患者さんに対して、ハイフローセラピーとヘッドアップを併用し、介入した効果を検討しています。その結果、ハイフローセラピーとヘッドアップを併用すると、ハイフローセラピー単独やヘッドアップ単独と比べて、無呼吸指数と夜間の酸素化を有意に改善したということです。術後や心不全患者さんにも多い、睡眠時無呼吸症候群に対して、継続使用に有用なアプローチになる可能性があると感じる研究です。

下記原典では、ハイフローセラピーと離床の具体的な介入プロトコルを見ることでき、参考になります。是非、ご覧ください。

Yuichi Sakaguchi et al. Combination Therapy of High-flow Nasal Cannula and Upper-body Elevation for Postoperative Sleep-disordered Breathing. Anesthesiology. 2022 Jul 1;137(1):15-27.
https://tinyurl.com/224bxump

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。