日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【退院後のケアが大事!】ナース主導の回復プログラムの効果

重症患者さんは、回復して退院をしても、再び状態が悪くなり、再入院するケースもあり問題となります。そんな、重症患者さんの退院後の支援について、参考になる報告がオランダから届きました。

Taylorらは、敗血症から回復し退院した患者さんに対して、看護師が主導する回復プログラムを実施し、退院後の死亡や再入院を減らすか調査をしています。回復プログラムは、退院後の投薬管理、合併症・併存疾患のアセスメント、必要に応じて緩和ケアなどを、電話やインターネットを通じて行っています。その結果、30日後の死亡率と再入院率が有意に減少したということです。敗血症は、身体・精神機能へ与えるダメージが大きく、退院後も影響が大きいため、継続したケアが必要だと感じる研究です。

下記原典では、回復プログラムの具体的な内容をみることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Stephanie Parks Taylor et al. Effect of a Multicomponent Sepsis Transition and Recovery Program on Mortality and Readmissions After Sepsis. Crit Care Med. 2022 Mar 1;50(3):469-479.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34534130/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。