日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【6つが分かれ目!】術後の回復を促進するアプローチ

術後患者さんのスムーズな回復には、いくつかのアプローチを同時に行う、「バンドルアプローチ」が有効といわれていますが、臨床では、なかなか同時に行うのが難しいことはないですか?そんな術後患者さんに対するバンドルアプローチに関して、興味深い報告がありました。

この研究では、肝切除術後患者さんに対して、疼痛管理や栄養、離床など、10のバンドルアプローチのプロトコルを準備し、10のうちどのくらいのアプローチが実際に実施できていて、その効果はどうだったのか調査しています。その結果、6つ以上のアプローチが同時に行われると、在院日数が有意に短くなることがわかり、特に鎮痛と歩行は関連が強かったというのです。バンドルアプローチのいくつかの要素が欠けるだけでも、患者さんの回復に影響するため、多職種で協力して同時に介入することが大切だと感じる研究です。

下記原典では、10のバンドルアプローチの具体的な内容をみることができ参考になります。是非、ご覧ください。

Paul R Burchard et al. Early postoperative ERAS compliance predicts decreased length of stay and complications following liver resection HPB (Oxford). 2022 Jan 25;S1365-182X(22)00041-7.
https://www.hpbonline.org/article/S1365-182X(22)00041-7/fulltext

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。