日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【守りのアプローチ】重症患者さんへの電気刺激の安全性

敗血症患者さんは離床が遅れ、筋萎縮などの合併症のリスクがありますが、離床による負荷にも十分注意すべき病態です。そんな敗血症患者さんに対する介入について、参考になる報告が届きました。この研究では、敗血症ショックの患者さんに対して、1日30分間の神経筋電気刺激を行い、酸素消費量の観点から安全性を調査しています。その結果、神経筋電気刺激の実施によって、酸素消費量は増加せず、安全に実施できる可能性があるとしています。積極的な離床が難しい重症患者さんでは、アプローチの安全性を十分検討しながら、行う必要性があると感じる研究です。

下記原典では、神経筋電気刺激の詳しいプロトコルと適用基準をみることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Alessandra Fabiane Lago et al. Effects of physical therapy with neuromuscular electrical stimulation in acute and late septic shock patients. PLoS One. 2022 Feb 17;17(2):e0264068.
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0264068

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。