日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【マークすべきはここ!意外な褥瘡発生部位とは】

褥瘡は急性期から生活期まで注意すべき合併症です。そんな褥瘡患者さんについて、興味深い報告がオーストラリアから届きました。Coyer らはICUに入院した患者さんの、褥瘡発生の特徴について調査しています。その結果、驚くことに、褥瘡発生部位では仙骨や大転子に多いと思いきや、約半数が頭部と顔に出来ていたというのです。ICUにいる重症な患者さんでは、治療による臥床や鎮静による不動が原因で、頭部や顔に褥瘡ができやすいと推察されることから、ヘッドアップや頻繁な体位変換・除圧が重要だと感じる研究です。

下記原典では、褥瘡発生部位以外にも、褥瘡が発生しやすい患者さんの特徴も報告されていて、とても参考になります。是非、ご覧ください。

Fiona Coyer et al. Pressure injury prevalence in Australian intensive care units: A secondary analysis. Aust Crit Care. 2021 Nov 27;S1036-7314(21)00167-3.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34848121/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。