心臓の周りに水が溜まる心タンポナーデの治療として、心嚢穿刺が行われますが、穿刺後の合併症として、収縮性心膜炎を起こすことがあり、穿刺後の収縮性心膜炎は予後不良と関連するといわれています。そんな、穿刺後の収縮性心膜炎に関する報告が届きました。
この研究では、穿刺後の収縮性心膜炎を起こした患者さんの、心エコー所見の特徴を調査しています。その結果、心エコーのe’速度（僧帽弁の動く速度）や心膜癒着などは、収縮性心膜炎の発生と有意に関連していたということです。心嚢穿刺後には循環動態と併せて、心エコーの所見にも注意しながら離床を進めるべきと感じる研究です。
下記原典では、収縮性心膜炎を起こした患者さんの心エコーの所見の詳細をみることができ、とても参考になります。是非、ご覧ください。
Hyukjin Park et al. Characteristics and Clinical Outcomes of Cancer Patients Who Developed Constrictive Physiology after Pericardiocentesis. Korean Circ J. 2021 Nov 1.
https://e-kcj.org/DOIx.php?id=10.4070/kcj.2021.0217
この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。
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