日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【マークすべきは合併症!】TKA術後の血栓リスク

人工膝関節全置換術(TKA)は、静脈血栓塞栓症(VTE)の高リスクであるため、離床の際にも血栓のリスク管理が重要です。

最近、TKA術後の血栓リスクについて、興味深い報告が届きました。この研究では、TKA術後患者さん157200例について、血栓症の発生と関連する要因を調査しています。その結果、心疾患や高血圧、COPDなど、膝関節症以外の併存疾患があると、血栓の発生リスクが2倍になるということです。

高齢化により、TKA患者さんでも併存疾患をもつ患者さんが増えているので、今までよりも血栓予防に配慮しながら離床すべきと考えさせられる研究です。

下記原典では、併存疾患による肺塞栓症発生への影響もみることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Abiram Bala et al. Effect of Comorbidity Burden on the Risk of Venous Thromboembolic Events After Total Knee Arthroplasty. Geriatr Orthop Surg Rehabil. 2021 Sep 26;12:21514593211043998.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8477692/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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