股関節手術後は深部静脈血栓症（DVT）の発生リスクが高く、合併症の発生や予防に注意すべきですが、術前のDVTも注意すべきです。そのような、股関節骨折の術前血栓リスクについて、参考になる報告が届きました。
この研究では、股関節骨折患者の術前DVTと診断された患者さんの、Dダイマー値を調査し、Dダイマー値と年齢の関連について調査しました。その結果、Dダイマーにおける術前DVTのカットオフ値は、年齢×0.02 mg/L 、感度85％で術前血栓を検出できるということです。例えば60歳の場合、60×0.02 = 1.2 となるので、1.2 mg / L以上がDVTのリスク有りと判断することができます。
術後のDVT発生だけではなく、術前のDVTにも注意してアセスメントすべきと感じる研究です。下記原典では、詳しい患者背景をみることができ参考になります。
Kexin Zhang et al. Role of a new age-adjusted D-dimer cutoff value for preoperative deep venous thrombosis exclusion in elderly patients with hip fractures. J Orthop Surg Res. 2021 Oct 30;16(1):649.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8557539/
是非、ご覧ください。
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本当にこれでいいの？ DVT・リンパ浮腫対策
～エビデンスに基づいたアプローチの実際～
【講師】佐藤 明紀 先生
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