日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【AFはないけどDOAC?】脳梗塞を予防する新しい取り組み

循環と脳の関係は重要で、複数の心疾患があると、
脳梗塞のリスクが高まると言われています。

そのような心疾患と脳梗塞に関する、興味深い報告がオーストラリアから届きました。

Lander らは、複数の心疾患をもつが不整脈はない洞調律の患者さんに対して、
脳梗塞予防として抗凝固薬(DOAC)を処方し、脳梗塞予防効果と安全性を調査しています。

その結果、予防的にDOACを内服することで、脳梗塞を26%予防できたとしています。

一方で、安全性については、DOACを内服すると大出血が1.7倍増えたということです。

現状では、脳梗塞予防のベネフィットより、大出血のリスクが高いため、
予防的DOAC内服は奨められていませんが、心疾患患者さんでは、
循環の管理だけではなく脳疾患の予防も重要だと感じる研究です。

下記原典では、詳しい患者背景やDOACの影響をみることができ参考になります。

是非、ご覧ください。

Krystle Lander et al. Prophylactic anticoagulation in sinus rhythm for stroke prevention in cardiovascular disease: contemporary meta-analysis of large randomized trials. Eur J Prev Cardiol. 2021 Jul 5;zwab113.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34223629/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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