日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【ポイントはバンドルアプローチ!心臓外科術後の離床を促進する】

近年、周術期の回復を支援する、Enhanced Recovery After Surgery(ERAS)プログラムの有効性が注目されています。

そのERASの応用として、ERASプログラムを心臓外科術後患者さんに応用した報告がアメリカから届きました。

Salenger らは、心臓外科術後の患者さん約80例に対して、早期離床や疼痛管理や栄養管理などの6つのERASプログラムを実施し、効果を検討しました。

その結果、ERAS実施前と比べて、実施後は離床が早く進み、起立性低血圧の発生頻度と鎮痛剤使用量も減少したということです。

心臓外科術後というハイリスクな症例でも、離床に合わせて、栄養や疼痛コントロールなどバンドルで対策することが有効と感じる研究です。

下記原典では、ERASプログラムの詳細と、詳細なアウトカムをみることができ参考になります。是非、ご覧ください。

Rawn Salenger et al. Cardiac Enhanced Recovery After Surgery: Early Outcomes in a Community Setting. Ann Thorac Surg. 2021 Aug 2;S0003-4975(21)01303-5.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34352198/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。