日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【面会制限の思わぬ影響 コロナ禍での身体抑制】

COVID-19の影響により、多くの施設で面会制限が続いていますが、家族の面会制限によって、患者さんの身体抑制に影響を与えているのでしょうか。

参考になる身体抑制に関する報告がスペインから届きました。

Font らは、急性期病院でのCOVID-19流行前の面会制限がない時期と、流行後の面会制限がある時期で身体抑制の実施率を調査しました。

その結果、身体抑制の実施率は面会制限がない時期で2%、面会制限がある時期では7%に増加していることがわかったというのです。

面会制限だけが抑制増加の原因ではありませんが、患者さんのケアにおいて、家族の影響は、やはり大きいのではないかと感じる研究です。

下記原典では、身体抑制を実施する患者状態や、抑制部位の詳細をみることができ、とても参考になります。

是非、ご覧ください。

R. Font et al. Impacto de las restricciones de visitas de familiares de pacientes por la pandemia de COVID-19 sobre la utilización de la contención mecánica en un hospital de agudos: estudio observacional. J Healthc Qual Res. 2021.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8130495/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。