人工呼吸器に対する苦手意識を克服する
とっておきの手段とは?
人工呼吸器と聞いただけで“むずかしい”とアレルギー反応を起こすスタッフは実は多いんです。理解するために必要な知識はとても多く、ポイントが絞りにくいうえ、独学ではなかなか身につかないので困りもの。そこで、本講座では、苦手と考えやすいポイントを5 つに絞って徹底解説。臨床の第一線で活躍するベテランから、本や雑誌を読んだだけではわからない「活きた知識」を学びます。講座の後半では、人工呼吸器装着時の離床の流れを動画を駆使してわかりやすく解説。さあ、あなたも臨床家が考案した独自のプログラムで苦手意識を克服してみませんか?
※この講座は離床アドバイザー習得コースの理論コース単位1単位を取得できます。
人工呼吸器に関するクイズ(No.2)
問題
「人工呼吸器装着患者さんを端坐位に離床しました。見るべきパラメーター・アセスメント項目を3つ挙げてみてください」
解答・解説は後ほど 掲載します。
人工呼吸器に関するクイズ(No.1)
問題
「人工呼吸器装着中の患者さんをヘッドアップしたところ、回路内圧上限アラームが鳴りました。考えられる原因を3つ挙げてみてください」
解答・解説
解答・解説
・上限アラーム:離床後に上限アラームが鳴ることは多く経験します。上限アラームの原因にも色々考えられます。喀痰の移動、呼吸数の増加、回路の屈曲、ファイティングなど、アセスメントから原因を見極め、速やかに対応しましょう。また、アラームが初期設定のままでは、僅かな呼吸の変化でアラームが鳴るため、離床時の設定も確認し、変更しておきましょう。
・挿管・気切部:離床時の動きで挿管・気切部が引っ張られていたり、抜けてしまうリスクがあります。回路をさばく人員を確保できればよいですが、難しい場合には、あらかじめ離床する方向を読み、必要に応じて、挿管チューブと回路を弾性のある紐で固定するなど工夫をしましょう。
・モニター情報:呼吸数やSpO2などの呼吸のパラメーターのチェックはもちろん、人工呼吸器では陽圧換気や治療による水分バランスの問題から、循環が不安定になることも想定されるため、血圧や脈拍の異常にも注意すべきです。具体的には SBP >200 mmHg, DBP <70 mmHg, HR >120bpm では離床の継続を検討すべきです。
最低でもこれらのパラメーターの変化は、
離床後すぐにアセスメントする必要がありますので、
注意してみるようにしてください。
この情報が皆様の臨床の参考なることを願っております。