質問
運動制御ってよく聞きますが、離床とどのように関連するのですか?
回答
回答者:曷川 元、他 日本離床学会 講師陣
運動制御と聞くと、何だか難しく感じるかもしれませんが、かみ砕いていうと「目的を持って思い通りに動かすためのシステム」ということです。離床もただ起こすだけではなく、目的をもって活動につなげることが重要と言われているので、運動制御と離床は切っても切れない関係があるのです。
もう少し詳しく解説すると、筋肉が収縮して、関節が動くことは運動、座位・立位・歩行という離床レベルは動作を表し、運動制御ではありません。感覚や姿勢のコントロール、認知機能まで、脳・神経・身体が一体となって働いた時、システムは運動制御と呼べます。目的をもって離床や活動を改善するためには、運動制御に問題がないかアセスメントするため、脳・神経・身体をみる必要があります。
ただ離床するだけではなく、患者さんの身体・神経システムなど多角的な視点から、アセスメントとアプローチを行うことが、これからの離床には重要だと考えます。離床やアプローチの成果を上げたい、効率的にADLの回復を援助したいという方は、是非、意識してみてください。
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