日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.578 【形から何がわかる?】褥瘡ケアと離床に関する Q&A

質問

褥瘡の創の情報から離床の方法を見直すことはできますか?

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床学会 講師陣

できます。「褥瘡の形」を注目するのがお勧めです。褥瘡の形には、大きく分けて円形と不整形の2つがあります。円形の褥瘡は圧迫による原因が多いため、離床時の体位やポジショニング・シーティングを見直して、褥瘡部分の圧を避ける必要があります。褥瘡というと、過度な圧迫というイメージがあるので、それは知っているよ!という方も多いと思います。

では、褥瘡の形が不整形な場合は圧以外に原因があると考えられるのですが、何が考えられますか? 実は、辺縁が不整形な褥瘡は、ヘッドアップ時のズレや、汚染・湿潤であると考えられるのです。この場合は、ヘッドアップよりは、車椅子や椅子への離床を進め、ズレが生じない姿勢を選択するのがお勧めです。

このように形状から、褥瘡の原因を推測することができるので、対策を考えるヒントにしてみてください。