質問
血液ガスデータがなく、パルスオキシメーターも誤差で信用できないときに、低酸素の有無をどのようにみて離床のリスク管理をすればよいでしょうか?
回答
回答者:曷川 元、他 日本離床学会 講師陣
臨床において、ご質問のようにパルスオキシメーターの誤差が生じたり、血ガスデータがない場合があります。そのような場合は、症状から低酸素血症の重症度を推定するこができるため、フィジカルアセスメントを活用し、状態の把握に努めることが大切です。
具体的には、症状から推定される血液ガスデータでのPaO2値として、呼吸困難や動悸では40から60 mmHg、呼吸促拍、不穏、見当識障害、チアノーゼ、不整脈がみられる場合は20から40 mmHg、徐脈や昏睡がみられる場合は20 mmHg以下に下がっているといわれています(文献)。数値だけにとらわれず、患者さんをみて、リスク管理をしていきましょう。
文献 高橋仁美,他:呼吸器疾患の理学療法におけるリスク管理.理学療法学2012;39(5):344-348.
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