質問
運動器疾患で痛みがある場合に、超音波エコーはどのように活用できますか?
回答
回答者:曷川 元、他 日本離床学会 講師陣
超音波エコーは、体表やレントゲンでは見えない軟部組織の異常を評価できることが利点です。例えば、上腕骨外側上顆炎の患者さんの前腕の痛みに対して、前腕筋をストレッチしても改善しないケースがあると思います。超音波エコーでみると、回外筋と総指伸筋・長撓側手根伸筋に囲まれた、短橈側手根伸筋腱やその周囲の筋膜に異常を認めることがあります。短橈側手根伸筋腱やその周囲の筋膜に対して、エコーガイド下で、直接圧を加えるように選択的ストレッチを行うことで、疼痛が改善することがあります。
事例のようになかなか改善しない痛みに対して、軟部組織を直接評価できる超音波エコーが有用な場合もあります。選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょうか。
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