日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.453 【離床のやる気を引き出す2つのコツ】運動学習に関するQ&A

質問

ADLの動作指導をするときに、効率よく動作習得を促したいと思っています。フィードバックの頻度や難易度は、どのように設定すればよいですか?

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床学会 講師陣

フィードバックの頻度は少なめが良いでしょう。難易度は運動学習効果の得られやすさで調整します。まず、介入に対するフィードバックは2回に1回、4回に1回というように、徐々に頻度を落としていくことをお勧めします。 頻度を落とす理由は、動作を反復して運動のイメージを明確にしてからフィードバックを受けた方が、実際の動作との比較照合を行いやすく、過剰な修正を予防できるからです。

一方、難易度に関しては患者さんが運動のイメージができている前提で、実際の運動にイメージした運動が転換できるかが重要となります。運動学習効果が得られやすい患者さんについては、実際の運動をイメージすることで運動能力向上を促していきます。

例えば、歩行動作であればまずは前歩行から始め、徐々に横歩き、後ろ歩きのように難易度を上げていきます。このように、簡単なものから難しいものへと徐々に上げていき、患者さんが自信を保てる程度に設定することが重要です。

運動学習効果が得られにくい患者さんについては、スタッフが直接指示、フィードバックを行いましょう。例えば、排泄動作であれば起立動作、移乗動作、立位保持のように工程を分けて、ひとつずつできるように練習していきます。

このように、動作を分解して小さなステップに分けていき、目標を明確にして達成感を得られるようにアプローチしていくことがポイントです。思うような結果が出ないと患者さんのモチベーションが下がってしまうので、上手くできた時は必ず褒めるようにしましょう。褒めることで脳は報酬を獲得でき、意欲が高まって運動学習を促進することができます。運動学習においては、個人の能力や目標に合わせた運動計画を立てることが重要であり、介入内容の設定もその一つです。専門家が適切な評価を行い、個人の能力や目標に合わせた運動計画を作成し、運動学習のプロセスをサポートすることが大切です。