早期離床Q&A(回答者:曷川 元 他 日本離床研究会講師陣)

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Q60.

職場でフィジカルアセスメントの研修担当になったのですが、何か指導のコツはありますか?

A60.

臨床で教育担当になられた方、本当に苦労が絶えないことかと思います。
勤務後の勉強会は特に眠気と空腹感との戦いです。
今回は指導のコツを1つお教えしましょう。

そのヒントは「teaching is learning!」さぁ、どういうことなのでしょうか!?

フィジカルアセスメントということで、指導の際は実際に実技を交えながら指導するという点で異論はありません。

しかし真の指導のコツはそれだけではありません。
実はコツとして「指導者が1から10まで教えよう!」と気負わないことが基本スタンスになります。

指導者はあくまで「トリガー(=きっかけ)」です。
教授錯覚を起こさないようにしましょう。

そうなるとやはり参加型やグループワークがよい方法になるかと思います。
事実、学習内容の平均記憶残存割合は、一方的な講義のみではわずか5%ですが、グループワークなどでは残存割合が高くなる1)とされています。

その上で、伝えたいポイントは3つに絞ることをお勧めします。
不思議なものでたくさんのことを学ぶと、人は勉強になった気にはなるのですが、実際臨床で困ったときに思い出せるかというと、忘れてしまっているなんてことがあります。
ポイントを絞りに絞ることで、脳裏に焼き付けておけるわけです。

「分かりやすさのコツ、それは捨てることにある!」ということなのですね。

また研修会後のフォローアップも行いましょう。
学んだフィジカルアセスメントがどのように役に立ったのか、そんなプチ成功体験を共有することが、チーム力を高めるのだと思います。

教育は時間やお金がかかるとはよく言いますが、工夫次第でそれは払拭できます。
是非今回の研修で、指導のコツを工夫の1つに組み込んで、明日からの教育活動にお役立てください。

1)石川雅彦:医療安全トレーニングのコンピテンシーと今後の課題:看護管理16巻3号p. 184-188:2006

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