日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【使う靭帯でどこまで変わる?】ACL損傷に関する最新エビデンス

前十字靭帯(ACL)再建術の術式にはいくつか種類がありますが、術後の回復度合いに影響はあるのでしょうか。そんなACL再建術に使用する腱の違いが及ぼす効果を比較した、興味深い研究報告が届きました。

この研究は、ACL再建術を受けた患者さんを対象に、人工靭帯と前脛骨腱の違いが術後のスポーツ復帰や心理状態に及ぼす影響を調査しています。その結果、人工靭帯を使った方が、前脛骨腱に比べて、膝関節の安定性が高く、スポーツに復帰する期間が早く、スポーツ復帰率も高く、心理的な回復が優れていることがわかったということです。ACL再建術後の離床・リハビリに関わる際には、使用する再建靭帯をチェックすることが重要だと感じる研究です。

下記の原典では、人工靭帯と前脛骨腱によるアウトカムの違いを詳細に見ることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Tianwu Chen et al.Four-year comparative analysis of return to sport and psychological recovery following ACL revision: Artificial ligament vs. anterior tibial tendon allograft.J Orthop Translat. 2024 Jul; 47: 29–38.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC11237355/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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