人気コーナー「Dr中西の離床面白エビデンス」の最新情報をお届けします!
このコーナーでは、当会の医師部会の中西医師が“これは面白い”という、離床にまつわるエビデンスを紹介。
中西節でわかりやすく、楽しく、ユーモアを交えて教えてくれます。
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みなさんこんにちは。筋萎縮ゼロプロジェクトの中西です。
今回は「パンダで舌の筋力アップ」という内容を紹介します。
皆さん、嚥下リハはどのように実施してますでしょうか。とりあえずのとろみ水?空嚥下?はたまた電気刺激までやっている施設もあるでしょうか。実は舌のリハビリに、ペコパンダ(JMS Co)という道具があるのをご存知でしょうか。
https://medical.jms.cc/products/detail.html?m=ProductsDetail&catid=6&itemid=295
ペコパンダは硬さによって6種類色の違ったものがあるようです。なぜ、パンダかはわかりませんが、パンダの顔がついていてかわいいですね。
韓国のYoonさんは、このペコパンダを用いた嚥下リハプログラムを、嚥下機能障害のある高齢者の嚥下機能回復に有効か無作為化比較試験を実施しました。介入群のトレーニングは1日90回、週5日間、8週間継続しました。舌圧はIOPI(Iowa oral performance instrument)という、おそらくアメリカのアイオワ州で作られた機器で測定されたようです。そして舌の厚みを超音波で測定したようです。そんなことができるんですね!
https://iopimedical.com/
結果はなんとペコパンダを使用したグループの方が、舌圧や舌の厚みが増加し、舌骨上筋の筋厚も増加したようです。
パンダで舌圧アップ!急性期から試してみたいですね。
Effect of home-based tongue-strengthening exercise using a portable tool on oropharyngeal muscles in older adults with sarcopenic dysphagia: A randomised controlled study
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39073062/