日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【糖尿病で五十肩】肩関節障害に関する最新エビデンス

糖尿病患者さんは、五十肩など肩関節の障害を起こしやすいと指摘されていますが、その原因ははっきり分かっていないとされています。そんな糖尿病患者さんの肩関節障害について、興味深い報告が届きました。

この研究では、糖尿病患者さんの肩関節障害に関する17の文献レビューにより、糖尿病が肩関節障害の原因となる要因について調査しています。その結果、糖尿病罹患期間が長いほど肩関節障害が起こりやすいことがわかり、その原因には、糖化ヘモグロビン(HbA1c)や血管内皮増殖因子、炎症性サイトカインが、肩関節の関節包を硬化させる可能性があるということです。糖尿病患者さんのケアや離床時には、血糖コントロールや合併症管理に加えて、肩関節の評価・アプローチも必要だと感じる研究です。

下記の原典では、糖尿病患者さんの肩関節障害が、可動域やADLに与える影響を、詳しく見ることができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Filip Struyf et al. Causes of Shoulder Dysfunction in Diabetic Patients. Int J Environ Res Public Health. 2022 May 20;19(10):6228.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9140829/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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